商品について
世界的大富豪ロスチャイルド家が所有するソーテルヌ地区の格付け1級シャトーである、シャトー・リューセックが造るセカンドラベルの極甘口ワイン。伝統的な製法で造られ、ブドウ一株からグラス一杯しか取れないという貴重な逸品です。
完熟したトロピカルフルーツなどの香りが広がり、はちみつのような凝縮感のある濃密な甘さがありながらも適度な酸がその甘さを上品にまとめ上げている極甘口ワイン。エレガントで幸せな余韻が長く続きます。
タイプ |
白ワイン |
飲み口 |
辛口 |
ブドウ品種 |
セミヨン主体
ソーヴィニョン・ブラン
ミュスカデル
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原産国・地域 |
フランス/ボルドー/ソーテルヌ
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生産者 |
シャトー・リューセック |
格付け |
Sauternes |
テイスティングノート
色調は何といっても光輝く黄金色。
香りは、はちみつを思わせる甘い香りが際立ち、完熟したアプリコット、ピーチ、パイナップルなどの香りと、アカシアの花のフローラルな香りが絡み合います。さらに、樽由来のバニラの甘い香りも感じられます。
口に含むと、はちみつのように濃厚で凝縮感のあるリッチな甘さが広がります。そこに完熟したフルーツの味わいと、フレッシュで綺麗な酸味がバランスを取っています。贅沢でエレガントな余韻を長く楽しむことができるデザートワインです。
【生産者】シャトー・リューセック
世界最高峰の貴腐ワインの造り手
カルム・ド・リューセックは、ソーテルヌ地区で1級に格付けされているシャトー・リューセックが造るセカンドワイン。シャトーの歴史は18世紀に遡り、フランス革命などの激動の時代を経て、所有権が幾度となく交代してきました。
1984年、世界的に有名なドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト ラフィット社がシャトーを買収し、品質を向上させるために大規模な改革を実施。ブドウの選果や樽発酵などのプロセスを見直すとともに、新たな貯蔵庫の建設や醸造設備の改装を進めました。
シャトー・リューセックの畑は、世界最高峰の貴腐ワインとして特別第1級に格付けされるシャトー・ディケムに隣接し、ソーテルヌ地区最大規模の甘口ワイン生産量を誇ります。カルム・ド・リューセックは2002年がファーストヴィンテージで、シャトー・リューセックと同じ醸造・熟成方法で丁寧に造られています。
2021年ヴィンテージからは、若きオーナー、サスキア・ド・ロスチャイルド氏がラベルデザインを大胆に刷新。伝統と歴史を重んじつつ、革新的な取り組みを行うことで、若い世代を含むより多くの人々に楽しんでもらえるワインを目指しています。
伝統と環境に配慮したワイン造り
シャトー・リューセックはソーテルヌで最大規模のワイナリーでありながら、伝統的な製法を守りつつ少量生産にこだわっています。ボルドーのメドック地区では高級ワインを造るのに「ブドウ一株からワインボトル一本」と言われる一方で、ソーテルヌの極甘口ワインの場合は一株からせいぜいワイングラス一杯と言われるほど貴重なワインです。
セミヨン、ソーヴィニヨン・ブラン、ミュスカデルの3品種を栽培し、ブドウの収穫は9月から11月にかけて、ブドウの成熟状態と貴腐菌(ボトリティス・シネレア)の繁殖状況を見ながら6〜8週間かけて慎重に進められます。シャトーの求める品質水準を満たす貴腐ブドウができなかった年には「リューセック」の名を冠したワインが生産されることはありません。そこまでの強いこだわりを持ってワイン造りに取り組んでいるのです。
収穫後、ブドウを丁寧に選別し、区画ごとに分類した後に、小型の空気圧プレスで圧搾が行われます。発酵は主にオーク樽で行われ(一部はステンレススチールのタンクを使うことも)、約12ヶ月間の樽熟成が行われます。
環境にも配慮し、畑からパッケージングに至るまで可能な限り環境に優しい素材を使用していることもこのシャトーを語る上では欠かせないものです。例えば、このシャトーの現行ボトルではこれまでソーテルヌで慣習的に用いられてきた透明ボトルではなく、再生可能な不透明ボトルを採用しています。これには環境保護に加え、遮光性があるボトルで光によるワインの品質劣化を防ぐことができるというメリットもあるのです。
このようにシャトー・リューセックは伝統を大切にしながら環境にも配慮したワイン造りを行う理想的な生産者です。
【生産地】ボルドー
ボルドー地方はフランス南西部の大西洋に面し、ガロンヌ川とドルドーニュ川がジロンヌ川へと合流する地点を中心に広がる地域です。世界的に有名なワインの銘醸地の中でもトップ5以内に必ずランクインするほどの知名度を誇るワイン産地です。
気候は温暖な海洋性気候に属し、大西洋の影響を受け夏は涼しく冬は温暖であるのが特徴です。年間を通して一定の降水があり、特に春と秋には雨が多くなります。夏は比較的乾燥していることから、ブドウの生育には理想的な環境です。
土壌は多様で、地区ごとに異なる特徴があり、それぞれの土壌がワインの風味や特性に独自の影響を与えています。例えば、メドック地区では砂利質の土壌が多く、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に最適です。一方で、サンテミリオン地区は粘土質や石灰岩の土壌が多く、メルローの栽培に適しています。
このように、ボルドー地方では穏やかな気候と多様な土壌条件が相まることで、高品質なワインが多く生まれるのです。
貴腐ワインの銘醸地 ソーテルヌ地区
このシャトーが門を構えるソーテルヌ地区は、ボルドー地方のガロンヌ川左岸に位置しています。ボルドー市から約40km南東にあるこの地区には、AOCソーテルヌを名乗れる村が5つあり、中でもソーテルヌ村とバルザック村の貴腐ワインは特に高品質なことで世界的に知られています。
気候は温暖な海洋性気候で、ガロンヌ川とその支流であるシロン川の影響を強く受けています。2つの川の水温が異なることから秋に朝霧が生じ、この霧が貴腐菌(ボトリティス・シネレア)の繁殖を促します。この菌はブドウの果皮に無数の穴を開け、その穴から水分が蒸発することでブドウは糖分が凝縮した「干しブドウ」状態になりなす。さらに、毎朝の霧の後に晴天が1ヶ月以上続くことでブドウがしっかり乾燥し、凝縮感のあるはちみつのような独特の甘味と風味を持つ理想的な貴腐ブドウが育つのです。
ソーテルヌ地区の土壌は砂利、粘土、砂質土壌など多様な成分から成り立っています。特に砂利質の土壌が重要で、ブドウの根が地中深くまで伸びていけるため、地中からより多くの栄養を吸収できることで、風味豊かなワインが生まれます。一部に見られる粘土質の土壌は保湿性が高く、安定したブドウの生育を支えています。
このような複雑な気候条件と土壌によって、世界最高峰の甘口ワインが生み出されているのです。