商品について
ポートワインの聖地、ポルトガルのドウロ地方。その高地で、デキャンター誌殿堂入りのディルク・ニーポートが手がけた白ワイン、ティアラ。ブルゴーニュに魅せられた造り手によるエレガントで長くリッチな余韻が特徴です。標高600メートル以上の冷涼な畑で育つポルトガル固有のブドウ品種を使用し、その魅力が最大限に引き出されています。
フレッシュで濃厚な果実味と豊かな酸味、しっかりしたミネラル感が見事に調和した味わいが世界中のワイン愛好家を魅了。日本への輸入には14年もの歳月を要しました。このワインは、若いうちから楽しめる一方で、長期熟成のポテンシャルも秘めた逸品です。
タイプ |
白ワイン |
飲み口 |
エレガント |
ブドウ品種 |
ラビガト 50%以上 コデガ・ド・ラリーニョ ドンゼリーニョ セルシアル その他 (2021) ※ヴィンテージによってブドウ品種の割合は異なります。
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原産国・地域 |
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生産者 |
ニーポート(Niepoort) |
格付け |
D.O.C. ドウロ |
テイスティングノート
香りは、柑橘系や石果系の濃厚でフルーティーなアロマが広がります。熟成したミネラル感もあり、繊細かつ複雑な印象です。
口に含むと、フレッシュな果実味と酸味、そしてしっかりとしたミネラル感が見事なバランスを保ちながら口中を満たします。標高の高い畑で育ったブドウならではの生き生きとした果実味と酸味が際立ち、果実味は柑橘系や桃、アプリコットなどの石果系の風味が層をなしています。複雑で深みのある豊かな味わいです。余韻には、まろやかな酸味とともに豊かなミネラルが長く続きます。
このワインは、若いうちから楽しむことができる一方で、瓶内熟成によりさらなる発展も期待できるワインです。
【生産者】ニーポート
ニーポートは、1842年にポルトガルのドウロ地方で設立された家族経営のワイナリーです。創設者フランシスコ・ニーポートはオランダからポルトガルに移住し、ポートワインの輸出で事業を開始しました。その後、ニーポート一族はポートワイン(甘口の酒精強化ワイン)の生産も開始し、ドウロの地で確固たる地位を築き上げてきました。
1987年に5代目当主であるディルク・ニーポートが家業に参加して以降、彼のビジョンがワイナリーをさらに進化させました。ディルクはポートワインにとどまらず、スティルワイン(非発泡性のワイン)の生産にも挑戦し、ドウロ地方のワイン生産に革新をもたらしました。彼の哲学は「ワインは畑で生まれる」という考えに基づいており、ブドウ畑への過度な介入を避け、自然が育むブドウの個性を最大限に引き出すことに重点を置いています。ポルトガルの伝統的なワイン造りの技術を尊重しつつ、現代的なアプローチを導入することで、ドウロ地方のワインの国際的な評価を高め、イギリスの権威あるワイン雑誌デキャンターで殿堂入りも果たしています。
ディルクの努力により、ニーポートのスティルワインは国際的に高く評価され、フラッグシップワインのバトゥータを含め、多くのワインが著名ワイン雑誌であるワインスペクテーターやワイン・アドヴォケイトで高得点を獲得しています。彼の革新は、低アルコールで軽やかなNat’Coolシリーズの展開にも表れています。
ニーポートは、伝統を大切にしつつも新たな挑戦を続け、その品質とバランスに優れた味わいで世界的に評価されています。
手間を惜しまないニーポートのワイン造り
ニーポートのワイン造りは、栽培から熟成まで一貫して高品質を追求しています。ドウロ地方の標高600メートル以上に位置する畑では、樹齢60年以上の古木が栽培されています。これらの古木から収穫できるブドウは少ないものの、土壌から豊富なミネラルや栄養素を吸収し、凝縮感のある風味豊かな果実が育まれます。
収穫は全て手摘みで行われ、シマ・コルゴ地区の畑の厳選ブドウのみが使用されます。手作業による丁寧な収穫でブドウへのダメージを最小限にすることで、機械収穫では得られない濃厚な香りと味わいが保たれ、より高品質なワイン造りが可能になります。
収穫されたブドウは2度の選果を経て、空圧式搾汁機で果汁を抽出します。その後、温度管理されたステンレスタンクでセトリング(清澄)を行うことで、不要な固形物を除去して発酵の安定性を高め、最終的なワインの品質向上につなげています。
発酵段階では自然酵母が使用され、アルコール発酵とマロラクティック発酵を経て、ブドウ本来の風味を最大限に引き出します。1,500~3,000リットルの大樽で発酵が行われ、酸素との接触を緩やかにしながら自然に酸化。その結果、フレッシュな果実味を保ちながらバランスの取れたワインを造り上げています。
熟成は、30年以上使用されている大樽で行われます。木樽からの影響を最小限に抑えながら酸化をゆっくりと進め、エレガントで複雑な仕上がりを実現。大樽を使用することで、ワインはバランスの取れた酸味とミネラル感が際立つ、フルーツ感豊かな仕上がりになります。
こうして生み出されるティアラ ブランコは、フレッシュさと複雑さを兼ね備えたエレガントなワインとして高い評価を受けています。
【生産地】ドウロ
ポルトガル北部に位置するドウロ地方は、ドウロ川沿いに広がる美しい渓谷で知られ、ポートワインの生産地としても有名です。
ドウロ地方の気候は地中海性気候で、暑い夏と寒い冬が特徴です。乾燥した夏の気候がブドウの成熟を促進し、凝縮感のある味わいを生み出します。
この地域の土壌は主に粘板岩土壌で構成されています。水はけが良いためブドウに適度なストレスがかかり、ブドウは水を求めて地中深くまで根を張ることで、地中から豊富なミネラルを吸収し、ワインに複雑さが加わります。
シマ・コルゴ地区
ドウロ地方の中でも、ティアラ ブランコに使用されるブドウが栽培されているシマ・コルゴ地区は標高600メートル以上の冷涼な気候に恵まれた特別な地域です。この地域は昼夜の寒暖差が顕著で、暖かい日中にブドウは光合成を活発に行い、糖分を蓄積します。
一方、夜間の冷え込みが糖と酸の分解を抑制することで、フレッシュな果実味と酸味が際立つ果実が実ります。
ティアラ ブランコに使われるラビガトなどの地元品種は、標高の高い畑で粘板岩土壌が育む、豊かなミネラル感と高い酸味で知られています。このような特徴を持つブドウから、フレッシュな果実味、生き生きとした酸、そして豊かなミネラル感が調和し、エレガントで複雑な味わいを持つニーポート ティアラが生み出されるのです。