商品について
ピノ・ノワールの聖地とも呼ばれ、数々の偉大なワインが誕生している、フランスのコート・ド・ニュイ。
ブシャール・ペール・エ・フィスは、この地の中でも、最も繊細なテロワールを持つ畑でブドウを栽培しています。
この上質なブドウから造られるシャンボール・ミュジニーは、非常にエレガントでありながら、バランス感にも優れているとして、世界的に高く評価されています。
タイプ |
赤ワイン |
飲み口 |
辛口 |
ブドウ品種 |
ピノ・ノワール 100%
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原産国・地域 |
フランス/ブルゴーニュ(コート・ド・ニュイ)/シャンボール・ミュジニー
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生産者 |
ブシャール・ペール・エ・フィス(Bouchard Père et Fils) |
格付け |
AOCシャンボール・ミュジニー |
テイスティングノート
色調は、美しく上品に煌めくルビーレッド。
香りのメインは、チェリーやラズベリーの赤系果実とバラやスミレといった花のアロマ。
そこへ土壌由来の豊かなミネラル感も絡み合い、エレガントで複雑なアロマが広がります。
そして、口に含むと感じるのは、熟した果実の甘味とフレッシュな酸味。
それぞれが絶妙なバランスで調和しており、優雅で多層的な味わいを楽しむことができます。
また、優しく包み込むような滑らかな口当たりも、このワインの特徴です。
【生産者】シャンボール・ミュジニー
今回ご紹介したシャンボール・ミュジニーを生産するのは、1731年創立のワイナリー「ブシャール・ペール・エ・フィス」。
創立者はミシェル・ブシャール氏で、1775年に本格的なワイン造りを開始します。
高いポテンシャルを持つ畑を次々に購入することで、ワイナリーとして大きく成長を遂げましたが、1970年代には一時的な衰退期を迎えます。
そんな状況の1995年に経営を引き継いだのが、名門出身のジョゼフ・アンリオ。
彼の徹底的な品質改革でワインの品質が向上したことにより、ワイナリーは再び高い評価を得るようになりました。
また、自社畑から造るドメーヌワインと買ブドウから造るネゴシアンワインの両方を手掛けるように体制を変更。品質の安定も実現させます。
こうした取り組みから、ブシャール・ペール・エ・フィスは、世界的に人気なワイナリーへと成長。
「テロワールを忠実に表現するワイン造り」を信念とし、現在も品質向上への追求を欠かしません。
理想的な樽香のために専用の樽会社を設立したり、ブドウ本来の魅力を出すために最新システムを導入するなど、積極的に改革を行っています。
このような取り組みから、現在ブシャール・ペール・エ・フィスは国際的に高い評価を獲得。
例えば、ベタンヌ ドゥ ソーヴ2023では4つ星に選出。2019年のシャルドネ「ムルソー・ジェヌヴリエール」1級は95点を獲得するなど、輝かしい功績を誇ります。
ブシャール・ペール・エ・フィスのテロワールを忠実に表現するワイン造り
ブシャール・ペール・エ・フィスは、「テロワールを忠実に表現したワイン造り」を大切にするワイナリー。
その理想を実現するために、4つのこだわりを持ち、ワイン造りを行っています。
こだわりの1つ目は、ブドウを最適なタイミングで収穫するために、全て手摘みで行うこと。
区画ごとにタイミングを見極めて収穫し、1時間以内に選果することを徹底しています。
こうすることで、熟度が均一で高品質なブドウのみを厳選。
ワインの品質低下を防ぎ、濃厚な香りと味わいをワインへもたらします。
2つ目のこだわりは、ブドウの発酵方法です。
使用するのは、ステンレス発酵槽と木製発酵槽の2つ。
ステンレスは温度管理が容易で、フルーツの新鮮な香りやフレーバー、爽やかな酸を保持。
一方、木製発酵槽では、微量の酸素が透過し、バニラやスパイスなどの複雑な風味をワインに与える役割があります。
こだわりの3つ目は、フレンチオーク樽を使った熟成方法。
自社で設立した樽会社から供給する専用樽で長期間熟成します。
これにより、凝縮された果実味とバランスの取れた複雑な味わいをワインに与えていきます。
そして最後のこだわりは、2005年に導入した「グラヴィティシステム」の活用。
このシステムは、ポンプを使わず重力を利用して、ブドウやワインを移動させるもの。
物理的なストレスが軽減されるため、アロマ成分が保持されやすく、滑らかでバランスの取れた味わいが実現できます。
こうした独自のこだわりと最新技術の活用は、ブシャール・ペール・エ・フィスだからこそできる特別なもの。
他のワイナリーではできない卓越した追求が、美しく至高のシャンボール・ミュジニーを完成させています。
【生産地】ブルゴーニュ/コート・ド・ニュイ地区
ブシャール・ペール・エ・フィスのブドウ畑があるのは、フランス・ブルゴーニュ地方のコート・ド・ニュイ地区。
この地域の気候は、夏の乾燥と高温、秋の涼しさと降雨、冬の厳寒が特徴。
こうした気候条件は、ワインのためのブドウ栽培に良い影響を与えてくれます。
まず、夏の日差しと高温は、ブドウの糖度を高め、赤い果実の香りを凝縮させます。
そして、秋の涼しさと降雨は、ブドウの成熟を均一にし、スパイスや花の香りを強調。
冬の厳寒は、ブドウの成熟を一時的に遅めるため、適度な酸味を保持できるように。
こうした条件が重なることで、豊かな果実味と爽やかな酸味を凝縮した、上質なブドウが育つようになるのです。
エレガンスで複雑な味わいを生み出す土壌の特性
コート・ド・ニュイ地区にあるブシャール・ペール・エ・フィスのブドウ畑は、土壌においても特徴的な点があります。
この付近の土壌は、石灰岩の層の中に、泥灰土が挟まれた特殊な構成。
これらは高品質なシャンボール・ミュジニーを造るために、重要な特性を持っています。
まず、石灰岩の特徴は水はけが良いこと。
水はけが良いと、ブドウは水分を求めて深く根を張るため、地中深くにある多様なミネラルを吸収できます。
次に、泥灰土の特徴は、適度な水分保持力を持つこと。
ブドウの成長に必要な水分が供給されるため、健やかに成熟した果実が実るようになります。
これらの土壌の特性は、ブドウに土や石のニュアンスや個性的で多層的な風味を与えてくれます。
美しく「女性的」と表現される、ブシャール・ペール・エ・フィスのシャンボール・ミュジニー。
そのエレガンスで多層的な風味と複雑な味わいは、こうした土壌と気候の特性によって、生み出されています。