商品について
世界最難関のワイン資格であるマスター・オブ・ワインをフランス人として初めて取得し、評論各誌から90点超えを1,000回以上も獲得している偉大な造り手、オリヴィエ・フンブレヒトが世に送るゲヴュルツトラミネールの銘品。
品種の特徴香であるライチ、マスカット、白バラ、ミントやスパイスの鮮やかな香りにリッチな果実味が加わり、石灰質土壌由来の綺麗な酸がワインに複雑さとバランスを与えます。
ビオディナミ農法を通してアルザスの豊かなテロワールとブドウの本質を追求した、表情豊かで魅力的なワインです。
タイプ |
白ワイン |
飲み口 |
辛口 |
ブドウ品種 |
ゲヴュルツトラミネール 100%
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原産国・地域 |
フランス/アルザス
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生産者 |
ドメーヌ・ツィント・フンブレヒト(Domaine Zind-Humbrecht) |
格付け |
AOC. アルザス |
テイスティングノート
色調は淡い黄色です。
香りは品種の特徴香であるライチ、マスカット、白バラ、ミント、白コショウなどの鮮やかなアロマが広がります。時間の経過とともにこれらの香りが強調されて、華やかさが増します。石灰質土壌から来るミネラルのニュアンスも感じられます。
口に含むと、高い糖度と適度な酸度のバランスが取れた味わいで、リッチな果実味と丸みのある口当たりが特徴です。豊かな風味と深みがあり、長い余韻が楽しめます。
このゲヴュルツトラミネールは、アルザス地方特有のテロワールが見事に表現されたワインであり、複雑なアロマとしっかりとした構造が特徴です。特に、ミネラル感とスパイスの風味が絶妙なバランスを保っています。
【生産者】ドメーヌ・ツィント・フンブレヒト
若くしてワインの最難関資格を取得した鬼才が率いるワイナリー
ドメーヌ・ツィント・フンブレヒトは、1959年、アルザス地方で由緒あるフンブレヒト家のレオナールとツィント家のジュヌヴィエーヴの結婚を機に両家が合同で設立したワイナリーです。フンブレヒト家のワイン造りは1620年まで遡る長い歴史を誇ります。ワイナリーはアルザス地方のテュルクハイム村に拠点を置き、5つのグラン・クリュを含む42ヘクタールの自社畑を所有しています。
現当主のオリヴィエ・フンブレヒトは、農学と醸造学の学位を取得後、1989年に26歳の若さである快挙を成し遂げます。彼は世界最難関のワイン資格であるマスター・オブ・ワインをフランス人として初めて取得したのです。
オリヴィエは、早くからテロワールの概念に着目し、ワイナリーの理念を「自然と共生し、テロワールを尊重すること」としています。また、「ワインはその土地とブドウの本質を表現するもの」という信念のもと、アルザスで最高の畑を次々に取得してビオディナミ農法により自然のリズムに従った栽培を実践。2002年にビオディナミ農法の認証を取得し、同年から国際ビオディナミ生産者組合の会長も務めています。さらに、2011年からはアルザス・グラン・クリュ協会の会長として、ワイン産業全体の発展にも尽力しています。
フンブレヒトのワインは、これまでワイン評論各誌から90点超えのスコアを計1,000回以上も獲得し、特に影響力があるワインスペクテーター誌やロバート・パーカーが100点満点を付けるなど、世界的に高く評価されています。
コノスル オシオを作るために醸造施設を新設
ドメーヌ・ツィント・フンブレヒトでは、ビオディナミと呼ばれる有機農法を採用しています。この農法は畑全体の生態系を尊重する考えのもと、農薬や化学肥料を一切使用せず、微生物の働きにより有機物の循環を促進することで土壌を肥沃にします。また、ブドウ畑を様々な植物が覆うことで、雨風による土壌の浸食を防ぐとともに土壌の保水性が向上します。加えて、無灌漑農法により、ブドウは水分を求めて地中深くまで根を伸ばし、地下水とミネラル等の栄養を土壌から吸収します。ブドウ樹への水分供給が限られることで、果実がゆっくり時間をかけて成熟することから、凝縮感のある実が育ちます。
収穫は手摘みで行われ、収穫量は少なくなりますが、熟度が均一で品質の高いブドウのみを収穫しています。これにより濃厚な香りと味わいのワインを造ることが可能になります。
こうして厳選して収穫された果実は、柔らかな圧力でゆっくり一晩かけて圧搾され、ピュアで品質の高い果汁が得られます。発酵は自生酵母のみを使用して、最高21度に管理されたオーク樽で120日間にわたる長期発酵が行われます。自生酵母は培養酵母に比べて発酵がゆっくりと進行するため、ブドウ本来の風味をより多く引き出し、豊かでコクのある味わいが生まれます。
またこのワイナリーでは、自然素材から作られたコンポストを使用することで、土壌を肥沃にし、化学肥料に頼らない持続可能な農業を実現しています。
こうした妥協を許さないブドウ栽培とワイン造りへのこだわりが、ドメーヌ・ツィント・フンブレヒトのワインの高い品質を支えているのです。
【生産地】アルザス
アルザス地方は、フランスの北東部に位置し、ヴォージュ山脈東側、ドイツとスイスの国境沿いの標高が高い場所に広がっています。気候は大陸性気候で、夏は温暖で乾燥し、冬は寒冷で雪が降ることもあります。
ヴォージュ山脈によって降水が遮られるため、年間降水量が比較的少なく、ブドウはゆっくり時間をかけて成熟します。この成熟過程でライチ、バラ、スパイス、トロピカルフルーツのようなゲヴュルツトラミネール特有の複雑な香りが形成されます。また、冷涼な気候がブドウに生理的なストレスを与え、果皮でアロマ化合物の合成を促進し、これも特徴的な香りが際立つ要因になっています。
昼と夜の寒暖差が大きく、昼間の暖かい気温はブドウの成長を促進して糖度を高めます。一方、夜間の低い気温はブドウの呼吸活動を抑制し、酸の分解を防ぎます。この結果、高い糖度と適度な酸度のバランスが取れた、リッチで丸みのある味わいが生まれます。アルザスの土壌は、かつて海底だった土地が隆起して形成されたことから「テロワールのモザイク」と呼ばれるほど非常に多様で、花崗岩、砂岩、石灰岩、シルト、粘土などが見られます。このワインは、フランス語で「石灰岩」を意味するロッシュ・カルケールの名が示す通り、石灰岩土壌で育ったブドウから造られています。石灰岩の中でも特に粘土を含む石灰岩はブドウの樹を冷やす効果があり、成熟がさらにゆっくり進むため、ブドウが優れた酸味のバランスを保つのに寄与します。また石灰岩土壌がワインにミネラルのニュアンスを与えることで、より複雑なスタイルのワインが完成するのです。