商品について
カリフォルニアを代表するトップワイナリーの一つ、ジョセフ・フェルプスが先駆者として手がけたボルドーブレンドの赤ワインです。毎年、決まったブドウ比率に縛られることなく、その年に最も優れたブドウを厳選し、ヴィンテージごとに異なる個性と魅力を引き出しています。
「玄人向けのオーパス・ワン」と称され、世界的に影響力のあるワイン評論家ロバート・パーカーから100点満点を複数回獲得。ナパ・ヴァレー全域に広がる自社畑のテロワールを余すことなく反映した世界中で称賛される逸品です。
タイプ |
赤ワイン |
飲み口 |
辛口 |
ブドウ品種 |
93% カベルネ・ソーヴィニヨン
3% プティ・ヴェルド
2% マルベック
2% カベルネ・フラン
(2021年)
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原産国・地域 |
アメリカ/ナパヴァレー/セントヘレナ
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生産者 |
ジョセフ・フェルプス・ヴィンヤーズ(Joseph Phelps Vineyards) |
格付け |
A.V.A. ナパ・ヴァレー |
テイスティングノート
香りは、ブラックベリーやカシス、熟したプラムの濃厚な果実のアロマが豊かに広がります。ヴァニラやクローブ、シナモンなどスパイスの香りやミネラルのニュアンスもあり、複雑で奥行きのある香りです。
口に含むと、濃厚な果実味としっかりとしたタンニンが広がり、長く続く余韻が印象的です。果実味と酸味のバランスが綺麗に取れており、滑らかでしなやかなテクスチャーが口中を満たします。長期熟成に耐えうるしっかりした構造を持ち、熟成を経ることでさらに深みと複雑さを増す可能性を秘めたワインです。
【生産者】ジョセフ・フェルプス・ヴィンヤーズ
ジョセフ・フェルプス・ヴィンヤーズは、コロラド州で建設業を成功させたジョセフ・フェルプスが、ナパ・ヴァレーのセント・ヘレナで1973年に設立したワイナリーです。この地に600エーカーの土地を購入し、カベルネ・ソーヴィニヨンやジンファンデルなどを植樹。自らの名を冠したワイナリー名に、彼のワイン造りに対する情熱が込められています。
1974年には、カリフォルニア初となるボルドーブレンドの赤ワイン「インシグニア」をリリースし、瞬く間に世界的な評価を獲得しました。
フェルプス家は持続可能な農法を実践しながら、凝縮された果実味とエレガントな酸味を持つワインを生み出しています。彼らの高い品質へのこだわりが、ワイナリーの革新を支え、その名を世界のワイン業界に深く刻んでいます。特に、ジョセフ・フェルプスがカリフォルニアでパイオニアとして造ったボルドーブレンドのワインは、多くの造り手に影響を与え、カリフォルニアワインの発展に大いに寄与しています。
自然との調和を重視するワイン造り
ジョセフ・フェルプス・ヴィンヤーズでは、テロワールを最大限に活かすため、持続可能な農法を実践しながら、畑ごとの特性に合わせた丁寧な管理を行っています。
収穫は手摘みで丁寧に行い、最適な熟度に達したブドウのみを厳選しています。
収穫後のマセラシオン(醸し:果汁に果皮や種子を漬け込む工程)は、低温に管理したステンレスタンクで行います。これにより、果汁の酸化を防ぎつつ果皮や種子から複雑な風味と深い色合いを抽出し、ワインにしっかりとした骨格を与えます。発酵後もマセラシオンを延長して行うことで、滑らかで複雑なテクスチャーと豊かなタンニンをもたらしています。
熟成にはフレンチオークの新樽を使用します。樽熟成の過程で樽からヴァニラやスパイスの香りが溶け込み、まろやかなタンニンと複雑で奥行きのある風味が調和した、長期熟成にも耐えるバランスの取れたワインが完成します。
【生産地】ナパ・ヴァレー
インシグニアは、カリフォルニア州ナパ・ヴァレー全域に点在する7つの自社畑から収穫されたブドウをブレンドして造られています。ナパ・ヴァレーはサンフランシスコから約80km北に位置し、南北約50kmにわたって続く細長い渓谷です。東のヴァカ山脈と西のマヤカマス山脈に挟まれ、ナパ川に沿って広がるこの地域は、標高の高い丘陵地と平原が混在し、ブドウ栽培に理想的な地形を形成しています。
ナパ・ヴァレーの気候は、典型的な地中海性気候で、夏は暑く乾燥し、冬は温暖で雨が多いのが特徴です。南のサンパブロ湾から谷沿いに流れ込む冷涼な霧が夏の暑さを和らげ、ブドウの急激な成熟を抑制します。これによりブドウはゆっくり成熟し、糖度が徐々に上昇しつつ適度な酸味も保たれ、果実味と酸味のバランスの取れた高品質なブドウが育まれます。
さらに、ナパ・ヴァレー内でも南部のカーネロスは冷涼、北部のカリストガは温暖というように、地域によって気温差があり、これがインシグニアに複雑な風味をもたらす要因となっています。
セントヘレナ
ジョセフ・フェルプスの拠点があるセントヘレナはナパ・ヴァレー北部に位置し、標高がやや高いことが特徴です。マヤカマス山脈のふもと、ナパ川に沿って広がるこの地域は、ブドウ栽培に理想的な環境です。
セントヘレナは霧の影響が少なく、果実が凝縮するため、濃厚なブラックベリーやカシス、プラムの香りが際立つブドウが育ちます。土壌は、排水性の良い火山性岩石と砂質ロームで構成され、ブドウの根は水分を求めて地中深くまで伸び、土壌からミネラルを多く吸収します。これにより、カベルネ・ソーヴィニヨンに力強い骨格とスパイシーな風味が加わり、ブラックペッパーやシナモン、タバコのニュアンスを持つ複雑な味わいのワインに仕上がります。
インシグニアには、セントヘレナのホーム・ランチ・ヴィンヤードを含む、ナパ・ヴァレー全域に広がる7つの自社畑のブドウを使用しています。火山性土壌から来るミネラル感と複雑な風味が特徴の、長期熟成にも適したワインとして高く評価されています。