商品について
「オールド・ヴァイン 1945 トロンテス」は、国際的な評価も高いアルゼンチンのワイナリー、エル・エステコが手掛ける白ワインです。1945年に植樹されたトロンテスの古樹を用いて、持続可能な農法で造られています。高地特有の強い日差しと冷涼な気候が育む、凝縮された風味が特徴。白い花の香りとフレッシュな果実味、爽やかな酸味とミネラルが見事なバランスで調和しています。130年を超える歴史と革新、そして高地の類まれなテロワールが生み出した、アルゼンチンが誇る自信作です。
タイプ |
白ワイン |
飲み口 |
辛口 |
ブドウ品種 |
トロンテス 100%(2020)
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原産国・地域 |
アルゼンチン/カルチャキヴァレー/カファジャテ
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生産者 |
ボデガ・エル・エステコ |
テイスティングノート
香りは、白い花やシトラスのニュアンスが際立ち、さらにライチやジャスミンの甘い香りが広がります。非常にフローラルでアロマティックな印象を受けます。
口に含むと、鮮やかな酸味とフレッシュな果実味が口の中に広がり、豊富なミネラルが味わいに奥行きを与えています。さらに、クリーミーなテクスチャーがリッチな余韻をもたらしています。果実味と酸味、ミネラルのバランスが良く、豊かで複雑な味わいのワインです。
【生産者】ボデガ・エル・エステコ
ボデガ・エル・エステコは、アルゼンチン北部の高地、カルチャキ・ヴァレーに拠点を置く大規模ワイナリーです。1892年、フランスから移住したデヴィッドとサルヴァドール・ミシェル兄弟によって設立されました。「エル・エステコ」という名前は、かつてアルゼンチンで最も繁栄しながら1692年の地震で失われた伝説の都市「エル・エステコ」に由来します。創業者たちは、この伝説と土地への深い敬意を込めて、ワイナリーにこの名を冠しました。また、「オールド・ヴァイン1945」というワイン名は、1945年に植樹された古樹のブドウから造られたワインであることを示しています。
エル・エステコの畑は、海抜2,000メートルを超える高地に位置し、昼夜の大きな寒暖差と乾燥した空気が特徴です。これらの条件は、健康で高品質なブドウを育てるのに理想的な環境を提供しています。この特別なテロワールから、エル・エステコのフラッグシップワインである「チャナル・プンコ」や「アルティムス」「フィンカ ノターブレス」「オールド・ヴァイン」など、計8シリーズのワインが生産されています。
エル・エステコは、130年以上の歴史の中で伝統を守りつつ、革新を続けてきました。1990年代には有機農法を導入するなど、持続可能なワイン造りに先駆的に取り組んできた結果、エル・エステコのワインは世界的な評価を獲得しています。国際ワインチャレンジなど権威あるコンクールや、世界的に影響力のあるワインエンスージアスト誌からも高く評価され、アルゼンチンワインの魅力を世界に示しています。
丁寧かつ自然との調和を重視するワイン造り
エル・エステコでは、持続可能性に配慮しながら、丁寧なワイン造りが行われています。
まず、乾燥した高地に拠点を置くエル・エステコでは、水は非常に貴重な資源です。そのため、栽培には、滴灌(ドリップイリゲーション)を採用し、ブドウの樹の根元に細いチューブを通して、そこから少量ずつ水を滴下させる方法で水やりをしています。この方法だと、水の使用を最小限に抑えながら、必要な水分をブドウに届けることが可能です。また、有機農法を採用し、化学肥料や農薬を使用せず、有機肥料で土壌の自然な肥沃度を保ちながら健康なブドウを育てています。自然な環境で育ったブドウからは、フレッシュでピュアな風味のワインが生まれます。
収穫は手摘みで行われ、収穫時のブドウへのダメージを最小限に抑えています。これにより、ブドウ本来の風味や特徴を最大限に生かしたワインが造られます。
醸しの段階では、ブドウの果皮と果汁を一定期間一緒に発酵させることで、果皮から色素や香りなどの成分が抽出されます。特にトロンテスでは、この過程でフローラルかつアロマティックな香りが引き出されます。
発酵では、最初の三分の一の期間は全房を15%用いて行い、ワインに複雑で豊かなテクスチャーと深みを与えます。その後、房と果汁を分け、果汁のみで発酵を続けます。発酵は卵型のコンクリートタンクで、自然酵母を用いて行われます。卵型タンクを使用することでタンク内でワインが自然に循環し、澱との接触が増え、より旨味とコクのあるワインに仕上がります。また、自然酵母を用いた発酵は、培養酵母に比べて発酵がゆっくり進行することから、ブドウ本来の風味が多く引き出され、より複雑な味わいが生まれます。
エル・エステコでは、このように環境とブドウの健康に配慮しながら丁寧なワイン造りを行うことで、高品質なワインを世に送り出しています。
【生産地】カルチャキヴァレー/カファジャテ
エル・エステコは、標高2,000メートルを超えるアルゼンチン北部のカルチャキ・ヴレーに拠点があります。この地域は大気が薄い高地ならではの日中の強い日差しと高温、そして夜間の急激な冷え込みが特徴です。夜間の冷え込みがブドウの代謝を遅らせることでブドウの成熟がゆっくりと進行します。また、昼間に活発に生成された糖や酸、そしてアロマ成分が、夜の冷え込みによって保持されることから、果実味と酸味、そして香りの豊かなブドウが育ちます。さらに、強い紫外線から身を守るためにブドウの皮が厚くなり、果皮で生成される成分が凝縮された風味をもたらす要因となります。
カルチャキ・ヴァレーは空気が非常に乾燥していることも特徴で、これによりブドウの病害リスクが大幅に低減されます。また、乾燥して水分が蒸発しやすいことから、ブドウの糖分と果実味が凝縮され、より濃厚で複雑な風味のブドウが育ちます。さらに、乾燥気候は、ブドウ内の芳香成分の生成を促進し、特にトロンテス種では、柑橘系やトロピカルフルーツの豊かな香りがもたらされます。
カルチャキ・ヴァレーの土壌は、主に砂質や石灰質を含む沖積土で構成されています。砂質土壌と石灰質土壌はともに水はけが良く、ブドウの根が地中深くまで伸びて、土壌から豊富なミネラルを吸収します。これにより、複雑なミネラル感を持つワインに仕上がります。
このように、高地で寒暖差が大きく乾燥したカルチャキ・ヴァレー特有のテロワールが、アロマティックでバランスの良い高品質なトロンテスを生み出しています。